ソーシャルレンディングのここに気をつけよう。3つのデメリットと対策

■いいことばかりではない、ソーシャルレンディング

少額から投資でき、高利回りを期待できるソーシャルレンディング。世の中に完璧な投資などなく、メリットがあればデメリットもあります。今回は、デメリットとその対策に焦点を当てて解説します。

■貸し倒れリスクを避けるため、実績に注目しよう

ソーシャルレンディングがほかの投資と違う一番の特徴は、貸し倒れリスクがあることでしょう。返済されなかったり、支払いが遅れたりする可能性があるのです。株式や公社債などには後述の流動性があるので、売却すれば投資した資金が0になることはありません。

では、貸し倒れは実際に発生したのでしょうか。日本でソーシャルレンディングの仕組みが導入された当初は、個人が借入れをすることが少なからずありました。これらについては、大手仲介会社数社で返済額の元本割れ、支払い遅延などがありました。

現在では、このときの教訓を活かして、借り手はほとんど事業者に絞られています。大手3社(SBIソーシャルレンディング、maneo、みんなのクレジット)では、2008年から2016年の間、事業性ローンにおける貸し倒れの実績はありません。

それでも不安な人は、保証付きの案件を選ぶとよいでしょう。多くの場合、借り手は不動産や債券のような証券などを担保にします。事業がうまく回らなくなった場合は、担保を売って返済に充てることになります。

誰でも借り手になれるわけではなく、仲介会社が審査をしているのも、貸し倒れを防ぐ要因となっています。

契約上、投資したお金が戻ってこない可能性はありますが、さまざまな偶然が重なったときに発生する、かなり運の悪いアクシデントといえます。

■原則、途中解約できない。少額短期投資で乗り切れる?

ソーシャルレンディングは実質的にお金を貸す契約なので、基本的に勝手に資金を引き上げることはできません。満期まで資金が拘束されるので、もっと実入りのいい投資案件を逃してしまう可能性があります。

債券投資と預金、ソーシャルレンディングの3つは、どれも「お金を返してもらう権利」に投資しているようなもので、非常によく似ています。ですが、ほかの2つとソーシャルレンディングとの大きな違いが、この「流動性」というところにあります。

流動性は、簡単に書くと「換金しやすさ」です。預金は定期でも利息をあきらめれば解約できるので、流動性は最高レベル。国債や社債などの債券は、一般的な個人投資家が手
に入れられるようなものであれば市場で取引できるので、これも流動性は高いです。国債などは、一定の保有期間を過ぎれば買い取ってもらうことができます。

ソーシャルレンディングには、市場がありません。一度投資をすると、満期まで現金に換えることができないのです。なかには中途解約できるものもありますが、できないタイプが主流となっています。

投資期間は案件によって違うので、資金の状況や目標に合わせて計画的に投資する必要があります。

■イニシャルトークで融資先を決める?カギを握る仲介会社

借り手の詳しい情報を知ることができないのも、ソーシャルレンディングのデメリットのひとつです。

株式投資であれば、株価の推移をはじめ、業績や業界の将来性、配当性向などの情報を集めて、売買の判断をするでしょう。

お金を借りるときには、住宅ローンにしても事業性融資にしても、収入や勤め先、家族構成、金融資産などの情報を金融機関に提出し、審査を受けます。

大事なお金を投資する相手は、じっくり選びたいところです。担保となる不動産や証券も、それだけの価値があるかどうか見てみたいと思われるかもしれません。

ところがソーシャルレンディングの募集案件では詳しい内容を見ることができず、見られたとしても地名や事業者名などの固有名詞はイニシャル表記になっていたり、借り手の詳しい経歴は表示されていなかったりします。

不特定多数の人に融資を募るため、個人情報を伏せておくのはもちろんのこと、金融機関や取引先などの関係者に配慮して、借り手が特定できるような内容は避けられるのがほとんどです。

借り手が事業者であれば基本的なビジネスモデルやおおよその場所などは公開されます。

ここで大事なのが、借り手を精査する役目を担っているのは貸し手ではなく仲介会社だということです。

資金借入の申込を受けると、仲介会社は銀行や消費者金融のように審査を行います。貸し倒れのリスクが低いと太鼓判を押された人だけが借り手として募集することができます。

借り手の収入や業績、担保物件および保証人を精査し、信頼できるかどうか判断をする仲介会社。実績と実力のある会社を選ぶことが、ソーシャルレンディング成功の要といえます。

■ソーシャル「レンディング」は、債券投資とも株式投資とも違う

新しい投資手法であるソーシャルレンディグは、債券や株式などの伝統的な手法とは大きく違い、そのなかには投資家にとってデメリットとなる部分もあります。

第一に、貸し倒れのリスクがあること。ただ、現在主流となっている事業性ローンには、貸し倒れの実績はほとんどありません。

第二に、原則的に中途解約ができずに資金が拘束されてしまうこと。投資は計画的に行いましょう。

第三に、借り手の詳しい情報を見られないこと。信頼できる仲介会社を利用することが大事です。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする