ソーシャルレンディングのリスクを知ろう!

利益の上限と損失の上限

ソーシャルレンディングは、利益の上限と損失の上限が決まっています。

利益の上限は、案件の募集時に予定されている利率に準じて決まります。
損失の上限は、案件に投資した金額が最大の損失額になります。

利益の上限が3%~15%なのに対して、損失の上限が100%の全損です。

勝率重視のコツコツドカン型の投資となります。
大きな損失が発生する案件は、ごく稀にしかでない事が前提になります。

理論上、損失の上限は100%ですが、100%損になった話は聞いたことがありません。
事業者の倒産案件で-97%や-65%と言うのが、現在の業界最大ヤラレ額になります。
-97%は、ほぼ全損ですが…。
通常案件で発生する損失の場合、-0%~-30%程度の損失が多い気がします。

基本リスク

ソーシャルレンディングには、大きく分けて3つのリスクがあります。

・業界リスク
・事業者リスク
・案件リスク

親子構造でリスクを考えるとわかりやすいと思います。

上位の階層で事故や事件が発生すると、芋づる式に子階層がヤラレて行きます。
分散投資をする場合は、この階層を理解して資金を分散するようにしましょう。
同じ事業者内での資金分散では、リスク回避になっていない事が多々あります。

業界リスク

ソーシャルレンディング業界、そのもののリスクになります。

各事業者は、不動産、エネルギー、金融事業、など、それぞれ得意の分野があったりします。
その得意分野の物の価値、例えば不動産などの大暴落。
エネルギー価格の暴落や法律的な問題など。
2008年のリーマンショックなどの経済危機。

業界全体に大きな影響与える環境変化を、業界リスクと呼びます。

事業者リスク

ソーシャルレンディングの投資で失敗する最大の原因が、事業者リスクによるものです。

事業者リスクとは、その事業者が事故や事件などが原因で倒産する事です。
倒産すると投資したお金のほとんどが回収できない事態になります。
非常にやっかいなリスクです。

事業者リスクを見極める方法としては、会社の規模や運営姿勢などを評価する事が多いです。

・会社の規模は?
・事業を開始してどのくらいになるのか?
・会社の資金繰りに余裕はあるのか?
・経営者の考え方や経歴は?
・過去の遅延案件での対応は?
・情報の公開の量は十分か?
・投資家の評判は悪くないか?
・同じ貸主に資金が集中していないか?
・案件の総額が不自然に上昇していないか?

などなど、いろいろな角度から事業者を評価します。

とは言うものの、事業者リスクは目に見えない所で勝手に肥大化するのが常です。
少しでも違和感を感じたら、その事業者への投資は見合わせましょう。

全てのリスクに共通して言える事ですが、調査でリスクを無くす事はできません。
分散投資でリスクを軽減させるのが一般的です。
1事業者を必要以上に過信した資金の突っ込みすぎには注意しましょう。

事業者リスクの例

事業者リスクが顕在化した例として、みんなのクレジットが一番有名です。
この事業者では、投資家から集めたお金をグループ企業に融資。
償還期限が到来した案件の返済には、他の案件で集めた資金を流用。
グループ企業に貸し付けた資金を「キャッシュバックキャンペーン」と称して投資家に還元。
などなど、やらかし案件が目白押しとなっています。
被害額は31億円、投資した金額の97%損という数字は驚異的です。

参考URLです。
http://www.tsr-net.co.jp/news/analysis/20180306_01.html
http://kantou.mof.go.jp/kinyuu/pagekthp032000621.html

みんなのクレジットに次いで有名なのが、ラッキーバンクです。
被害額は33億円で、貸付先のほとんどが代表者の親族が経営する不動産会社。
担保不動産の評価が正しく行われていない。
などなど、やらかし方は、みんなのクレジットに負けず劣らずです。
損失率は67.3%です。

案件リスク

各事業者の募集する案件単体に潜むリスクです。
案件の概要欄に記載されている内容や重要事項説明書などから見ます。

不動産担保

案件の保全に不動産担保が設定されている事が多くあります。
不動産担保の場合に注意する点は、その担保価値を誰が評価しているのか?
というのが重要になります。

・借り手の自己評価
・事業者の自己評価
・専門家(第三者)の評価
・不動産評価サイトの評価

などいろいろな方式があるので知っておくといいと思います。

案件の募集額を決める際は、担保価値のn%~80%を上限に貸し出す。
などの事業者ルールもあるので調べておきましょう。
場合によっては担保価値を超えて貸し出している案件もあるかもしれないので注意です。

不動産には価格変動があるので担保設定時との時間差も発生します。
不動産価格の上げ下げには一定の注意が必要です。
上がれば嬉しい誤算、下がれば残念な現実になります。

案件が遅延/貸し倒れになった場合、事業者は担保を売却して返済原資を作る事ができます。
何も担保が設定されていない案件に比べて、安心感は各段に高くなります。
担保の有無や査定額は、確認するようにしましょう。

募集総額

1案件で集めるお金の総額が、募集総額です。

募集総額が大きい案件は、リスクが大きくなりやすいので注意が必要です。
理由は、借り手の返済総額が募集総額から決まるからです。
一般的に、金利は%(パーセント)で考えますが、実際の返済は¥(円)になります。

例えば、以下のような募集総額と金利の案件があったとします。

ご覧の通り、金利が低くなっても募集総額が大きいと、返済額は大きいものになります。

会社の規模や売り上げにあわないお金を集めた場合、返済が直ぐに厳しくなります。
「年商〇〇億円の会社の募集です!」などと言っていても要注意です。

お金を集める際には、少し余裕を見て多めに集めるのが人情です。
募集総額が大きい案件は、余裕の部分も大きくなります。
結果、返済金額も大きくなります。

あと、募集総額の大きい案件は金利が低いのが一般的です。
この金利は投資家が受け取る利益の部分になります。
投資家の利益が減って、リスクが増えるのは許せません。

結論としては、募集総額ができるだけ少ない案件を選ぶのがお勧めです。

ただ、募集総額の少ない案件は直ぐに募集終了になります。
あたり前ですが…。

1社あたりの借り入れ総額(複数案件)

前項の募集総額の延長の話になります。

最終借入先の1社が、いろいろな案件でお金を集めている場合があります。
A案件で1億、B案件で2億、C案件で3億、D案件で4億。合計10億。
案件が多くて、いけいけどんどん伸び盛り?な会社なのですが、リスクも倍々です。

D案件がコケると、A案件とB案件とC案件もコケコケ確率が倍増です。

1社あたりの借り入れ総額が大きいところは注意が必要です。
借り入れ総額の管理がきっちりできている先に投資しましょう。

運用期間(時間リスク)

運用期間中は、投資資金が拘束され解約もできない状態になります。

運用期間の長い案件は、投資資金をリスクに晒す時間が長いので、事故や事件に遭遇するリスクが大きくなります。

逆に、運用期間の短い案件は、直ぐに次の案件探しが必要になるので、1案件にかかるIN/OUTの時間ロスが多く、申し込み回数も多くなる等の問題もあります。

案件を選ぶ際には、運用期間の短長から見たメリット/デメリットをしっかりと把握しておきましょう。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする